概要
UnrealEngine5をM1 macbook Airに導入して挙動を確認したので、備忘のために記載しておきます。
スペック
M1 macbook Airのスペックは下記の通りです。
- CPU M1
- GPU 8コア
- メモリ 8GB
- SSD 512GB
- OS MacOS Venture 13.0
GPU8コアモデルなので、吊るしの7コアモデルよりも10%程度GPUスコアが高いですが、7コアと優位な差は出ないと思います。
また、メモリ8GBモデルのためため、UnrealEngine使用時のメモリプレッシャーがどの程度動作に影響を与えるのかが気になります。
上記構成で、Unreal Engineを快適に動作させることができるかを確認していきます。
Unreal Engineのインストール
UnrealEngineをインストールする際にはEpic Games Lancherが必要なため、そちらを先にインストールします。
公式サイトからEpic Games Lancherをダウンロードし、指示に従ってインストールします。
Epic Games Lancherを起動すると、サインインを求められるので、既存のアカウントでログインします。
アカウントを持っていない方はアカウントを作成するか、「後でサインインする」を選択してください。
本日時点の最新版5.0.3をインストールします。
18.6GBあるのでなかなか時間がかかります。気長に待ちましょう。
Unreal Engineの起動時のエラー (Xcode インストールが見つかりません。)
UnrealEngineを起動したところ、下記エラーが発生しました。
Metal コンパイラ用の Xcode インストールが見つかりません。Xcode をインストールし、Xcode.app を実行してライセンス条項に同意するか、 または xcode-select を使用して、アクティブな「developer」ディレクトリが現在の Xcode インストールに設定されるようにします。
Xcodeをインストールして同意する必要があるらしいので、App StoreからXcodeを開き、インストールしました。
また、デフォルトコマンドラインツールをXcodeにしないといけないようなので、 下記コマンドをターミナルで入力したところ無事起動しました。
$ sudo xcode-select -r
挙動確認
初期起動
初期起動中はシェーダコンパイルがかかりますが、CPU・メモリともにかなり使用していました。 CPU使用率はは80%程度にはりつき、メモリ使用量はおよそ6.85GBでした。 (他にChromeやVScodeを開いているので厳密な検証にはなっていないですが、参考程度に。)
M1 MacBook Airではほぼなったことがないのですが、キーボード天板が温かくなり、レインボーカーソルが回っていました。
初期起動時はシェーダのコンパイルがあり、10分程度起動に時間がかかりました。 (なお、2回目以降はシェーダコンパイルをしないので1分以内に起動することができます。)
プロジェクト作成
プロジェクト作成
ファーストパーソンを起動してみます。設定はDesktop/Maximumで起動しました。
起動は早いですが、初期表示と同様にGPUを主に使用するシェーダのコンパイルに非常に時間がかかるようです。 エディタのFPSはだいたい10~15あたりをうろうろしていました。プロジェクトを実行した際もだいたい10FPS〜15FPSぐらいで描画されます。
移動がワンテンポ遅れた感じになるので、挙動の確認はかなり厳しいです。BluePrintの編集などは問題なくできるので、挙動確認ではなくBluePrintやC++の編集専門機として見るならありかもしれないです。
Epic側でApple Siliconには特に最適化をかけていないようなので、今後最適化がかかったり、ゲームの設定を落とせば多少改善されそうですが、現時点では正直開発機としての単体運用はかなり厳しそうなのが正直なところです。
まとめ
M1 Macbook Air単体をUnreal Engine5の開発機とするのはかなり厳しいです。
特に、GPUを使用する作業ではかなり時間が必要になります。 UnrealEngineの開発のためMacbookを購入する人は、GPU性能が強化されたM2 Macbook Airなどを購入したほうが良いと思います。
(M2チップやM1 MaxなどのチップでUnrealEngineを起動したことがないので、性能は保証できないですが…)
UnrealEngineでのゲーム開発を行う場合は同じ金額でGeforceを搭載したゲーミングノートを購入したほうが幸せになれると思います。
私は別途デスクトップを所有しているので、Macbook Airはあくまで編集用の端末として考え、 MacbookからWindowsにRemote Desktopで接続して開発しようと思います。